認知症ケアマニュアル（訪問介護向け）
当事業所では、認知症を持つ利用者様の自宅での生活が快適で安全に過ごせるよう、スタッフ一同心を込めてサポートしています。以下のガイドラインに従い、訪問介護サービスを提供しています。
1. 認知症の基本知識
認知症は、記憶や判断力、思考能力に影響を与える病気です。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などがあります。利用者様の認知症の進行度に応じたサポートを行います。
- 初期：軽度な記憶障害、判断力の低下
- 中期：日常生活に支障が出始め、周囲のサポートが必要
- 後期：完全な支援が必要
2. 利用者様への接し方
- 穏やかな接し方：ゆっくりとしたトーンで、わかりやすく話します。
- 繰り返し対応：同じ内容を繰り返す場合でも、感情的にならず、忍耐強く対応します。
- 不安や混乱を和らげる：利用者様が不安や混乱を感じた際は、優しく落ち着かせ、安心感を与えます。
3. 日常的なケア方法
- 食事介助：利用者様が食べやすい環境を整え、食事後には口腔ケアを行います。食べることに時間がかかる場合、焦らずサポートします。
- 入浴介助：自宅での入浴をサポートする際は、リラックスできる環境を作り、体調に合わせた温度でお手伝いします。
- 排泄介助：トイレまでの移動をサポートし、失禁時には清潔を保ちます。プライバシーを尊重しつつ、必要なサポートを行います。
4. 行動に対する対応
- 徘徊：徘徊が見られる場合、外出時には安全を確保し、家の中では物を整理して迷わないようにします。
- 幻覚や妄想：幻覚や妄想が見られることがありますが、否定せず、共感を示しながら対応します。不安を感じているときは、安心できる環境を整えます。
- 攻撃的な行動：落ち着いて対応し、状況を冷静に判断します。無理に触れないようにし、他のスタッフと連携して対応します。
5. 緊急時対応
- 急変時：体調不良や事故があった場合、すぐに連絡し、必要な対応を取ります。
- 呼吸困難や痰詰まり：適切な応急処置を行い、医師や担当者に連絡を取ります。
6. 記録と情報共有
- 日々の記録：ケア内容や体調の変化を記録し、必要に応じて家族やスタッフと情報を共有します。
- ケア内容の振り返り：定期的にケア内容を振り返り、必要な改善策をスタッフ間で共有します。
7. 家族との連携
- 定期的な連絡：家族に利用者様の状態を報告し、希望を伺いながらケアを提供します。
- 家族の不安への対応：家族が抱える不安や疑問に対して、丁寧に対応し、サポートします。
8. スタッフの自己ケアとサポート
- 心身の健康管理：スタッフ自身が健康を維持できるよう、適切な休憩とストレス管理を行います。
- チームワーク：スタッフ間で支え合い、困難なケースでも協力して対応します。
当事業所は、認知症の利用者様が自宅で安心して生活できるよう、きめ細やかなケアを提供しています。ご家族との連携を大切にし、常に最適なサポートを心がけています。